ブログ-スタッフの一言

マダコ釣り

能登町の磯では9月から11月末にかけて、朝夕、タコ釣りをする人の姿を見かけます。

磯の地形等で2通りの釣り方があります。

昔昔、私がタコ釣りで遊んでいた頃(昭和40年代)の仕掛けと釣り方を紹介したいと思います。

最近ではカニの疑似餌やカラフルなイカ釣りトンボもあるようですが、基本は今も昔も変わっていないと思います。

のと海洋ふれあいセンターの磯の観察路や赤崎海岸、小浦の千畳敷などのように岩場に降りて歩き回れる場所で、手元からタコがいそうなところまで1~2mと近い磯では、このような方法で行います。

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2mほどの長さの竹竿2本を使います。

1本は「だます竿」です。竿先に赤と白の布切れを縛ります。

もう一本は「釣り上げる竿」です。竿先には金串鉤(カンコ鉤と呼んでいました)をタコ糸や針金で抜けないようにしっかりと縛り付けます。針金で取り付けたときはテープなどを巻いておくと怪我の防止になります。

左手に布切れの付いた竿、鉤の付いた竿は右手に持ちます。

竿先の布を岩の周りやゴロタ石の周りを布が踊るようにこそげます。

布のほかにヨモギもつけたりしました。海中で葉に付いた気泡がきらきら光り、魚のウロコのように見えるからでしょうか。

小回りが利くように少し短めの竿が使いやすいです。

そうすると岩穴や岩の下に潜んでいるタコが、えさと間違えて手を出し、足を出し、頭を出して追いかけてきます。出てきたタコを右手に持った鉤つきの竿で引っ掛けて釣り上げます。

能登では、この漁法を「タコすかし」といいます。

さしずめ武蔵の二刀流といったところですかネ

布切れを付けた竿に鉤も付ければ竿一本ですむのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんネ

鉤が付いていると、こそげるときに、鉤が岩や海藻に引っかかり非常に扱いにくい状態になるので、あえて2刀流なのです。

もうひとつの方法は、岩場に降りられない場所で、タコがいそうなところまで2メートル以上離れている磯では、2~3メートルの竹竿にタコ糸を縛り、その先にイカ釣りトンボをつけます。

トンボの上に赤と白の布切れを取り付けた竿を使います。

魚を釣るような感じで、竿を上下に動かし布切れを躍らせます。

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タコが、トンボに抱きついた瞬間、竿をしゃくりあげて釣ります。

トンボが岩や海藻に引っかからないように注意するのが秘訣かな!

小次郎の物干し竿といったところでしょうか。

定かではありませんが、いじめられたタコ(人間の捕獲から逃れた)は、そのことを覚えていて、疑似餌が近づくと逃げようとします。

小次郎竿の場合は、逃げようとするタコを釣るために、竿先に金串鉤を取り付けることもあります。

港湾工事や護岸工事、道路整備等で安全で便利になりましたが磯の地形が変わって、このような磯遊びが出来る箇所が少なくなりましたが、センター周辺は自然の磯を生かし整備されていますので「寄ってかんかいね!」

 

by 総務課のオヤジ

2015年11月15日(日)